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マンションリノベーション_LDK

 当事務所HPに掲載させて頂いております「布田のマンション改修工事」について、改修前後を比較して、玄関・寝室・LDKの順に3回に渡って説明させて頂いておりますが、今回は最終回で「LDK」についてとなります。

 築40年程のマンションをすでに不動産業者さんが一通り改修して販売された物件の再改修でしたので、改修前の壁・床・天井の仕上や室内建具、キッチン・照明器具・エアコン等の設備器具は、すべて新品でした。一見、改修の必要が無いようにも思われましたが、LDKについては下記が気になりました。

1)天井高さが2m20cmとリビングとしては非常に低い。

2)LDKが合計で15畳の広さしかない。

3)建設時は部屋の奥の壁に沿って設置されていたと思われるキッチンを部屋の中央方向へ移動して対面型としたためか、キッチンの前に廊下からの出入口があり、現状のLDK広さでは食卓の配置が難しい。

 上記はいずれもマンションの改修ではよく見受けられる問題です。今回は元々4LDKでしたが3LDKでも問題無いとのお話でしたので、寝室を一つつぶしてリビングを広げ、天井仕上を無くして十分な天井高を確保する提案をさせて頂きました。

 元々設置されていた新品のキッチンは、そのままご使用可能ということで、キッチン廻りにオープン棚を追加して、キッチンの位置を少しずらすことにより背後にパントリー収納も設置しました。また、キッチンから洗面所へ直接行くことが出来るように、家事動線も見直しています。

 新築住宅の設計は、敷地の特性とお施主様のご要望を読み解きながら提案させて頂きますが、マンションリノベーションの設計は、改修前の状態をよく観察して、お施主様のご要望を実現する方法を模索する作業となります。

▶布田のマンション改修工事

マンションリノベーション_寝室

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 当事務所HPに掲載させて頂いております「布田のマンション改修工事」について、改修前後を比較して、玄関・寝室・LDKの順に3回に渡って説明させて頂いておりますが、今回は2回目の「寝室」についてとなります。

 築40年程のマンションをすでに不動産業者さんが一通り改修して販売された物件の再改修でしたので、改修前の寝室の壁・床・天井の仕上や照明器具・エアコンもすべて新品でしたが、天井高さが2m20cmと低く、またグラフィックデザイナーの奥様がSOHOとして使用できる部屋が欲しいとのご要望がありました。

 玄関の隣の寝室は、玄関土間と地続きの下足で使用出来るSOHOとして、天井の仕上を取り払うことにより、天井高さ2m60cmのオフィス空間へと改修しました。玄関土間からSOHOへの入口には、奥様がデザインした真鍮仕上の表札も掲げています。

 LDKの隣の主寝室の天井仕上も同様に取り払って、高くなった天井の近くに室内窓を設けることにより、プライバシーを確保しながら広く感じられる部屋となりました。

 白い壁・床・天井に囲まれた画一的な寝室が、それぞれの使い方に応じた個性的な部屋に改修出来たかと思います。

▶布田のマンション改修工事

マンションリノベーション_玄関

 当事務所HPに掲載させて頂いております「布田のマンション改修工事」について、改修前の写真もあった方がわかりやすいのではとお施主様からご親切なアドバイスを頂きました。

 築40年弱のマンションをすでに不動産業者さんが一通り改修して販売された物件の再改修のご依頼でしたので、改修前も新品同様ですが、お施主様仕様にカスタマイズされる様子がお分かり頂けるかと思います。

 玄関・寝室・LDKの順に3回に分けてのご紹介となりまして、第1回は玄関です。

 玄関はマンションの場合、特に築年数が多いマンションでは小さくて収納が少ない傾向にあります。改修前の状態では、90cm四方程の土間に奥行35cm程の靴箱があるだけでしたが、廊下を一部つぶして周辺の部屋の壁位置を調整し、靴箱を廊下側面へ移動することによって、玄関土間を約1.5m四方に広げ、さらに登山がご趣味の旦那様のためのアウトドア収納を玄関土間脇に設置することが出来ました。

 また、廊下床のフローリングは無垢材として、廊下突き当りのドアはカントリー調の輸入ドアへ変更の上、特注色で塗装しています。改修前は新品であっても真っ白で無味乾燥な印象でしたが、改修後は質感のある暖かい個性的な玄関になったのではと思います。

▶ 布田のマンション改修工事

透ける階段

 階段の大きさは建築基準法で最低寸法が決められているので、施主のご希望で「もっと小さくしたい」・「ハシゴで良い」というわけにはいきません。特に狭小敷地では、3階建て以上の計画が多く、各階で階段の占める面積の割合は意外に大きいものです。

 部屋を広く見せるためには、階段と隣りの部屋を視覚的・空間的に連続させて、「透ける階段」とすることが効果的です。例えば、当事務所設計の「西宮の家(三角狭小敷地の家)」では、鉄骨階段を大型ガラスで仕切って、隣りのダイニングと視覚的に連続させています。また、「佃の家」ではRC(鉄筋コンクリート)階段を木製の縦格子(たてごうし)で仕切って、視覚的・空間的にリビングダイニングと連続させています。

 空調計画の観点からは、「西宮の家(三角狭小敷地の家)」の場合、階段とダイニングをガラスと扉で仕切っているので、ダイニングの冷暖気が階段へ逃げることはありません。一方、「佃の家」ではリビングダイニングの冷暖気が階段へ流れるので、個室以外の全館空調のようになりますが、非常にコンパクトな家であることを前提に、リビングダイニングのエアコン能力に余裕を持たせて、階段室上部に暖気を逃がす通気窓を設けることでの対応としています。

▶西宮の家(三角狭小敷地の家)

▶佃の家

ZEH/トライブリッド

画像引用:ニチコン株式会社

 猛暑や大雨などの世界規模での異常気象を考えると、CO2等の温室効果ガスの削減は急務です。日本のようにエネルギー自給率が低い国では、特に「省エネルギー」が求められます。

 建物の設計をする際に「省エネルギー」とするためには、日本古来の建物に見られるような「庇や通気・日照」を考慮した、いわゆる「パッシブ・デザイン」とすることを心掛けていますが、近年の猛暑は「パッシブ・デザイン」だけでは対応できない厳しさとなっています。

パッシブ・デザインの事例
BLOG:光と風
BLOG:採光シミュレーション

 従来の「パッシブ・デザイン」に加えて、屋根・壁・窓の断熱性能を高めた上で、太陽光発電での「創エネルギー」も加えた「ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」とすることが望ましいですが、補助金を差し引いても建設費が大きく上昇するために、当事務所では残念ながら見送られることが多いのが実情です。

 「創エネルギー」については、電気自動車の普及を背景に、冒頭図のように太陽光発電・蓄電池・電気自動車を一括で制御するシステム:トライブリッドが理想だと思います。太陽光発電から車への充電、車から家庭の電力/蓄電池への最適な電力供給(V2H/V2L)も可能なので、今後はトライブリッドが一般化するのではないでしょうか?

 現状では、ZEHやトライブリッドは、デザインよりも性能重視のお施主様がハウスメーカーや工務店で建てられることが多いですが、一般化すれば設計事務所でも提案・実現させて頂く機会が増えるのではと期待しております。

 特に、ZEH補助金は、登録工事会社・設計事務所しか申請出来ませんが、当事務所は登録設計事務所(ZEHプランナー)ですので、ZEHをご検討されている場合は是非お声掛け下さい。

 また、ZEHやトライブリッドでなくても、新築時は太陽光発電と最低限の蓄電池のみとして、後から蓄電池を増設したり、車への充電器(V2Hスタンド)を追加する計画も可能ですので、お気軽にご相談頂ければと思います。

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