一級建築士事務所　エイチ・アーキテクツ

「佃の家」新築工事
House in Tsukuda

　東京都中央区佃の路地に面する幅 約3.6m 奥行 約7.8m、 大きさ約8.6坪の敷地に地区条例の緩和（道路斜線・容積率）を受けて、法規上最大規模の二世帯住宅を計画しました。

　通常は建物の裏側にあるエアコン室外機や給湯器・ガスメーターが道路に面して設置されていますが、玄関ドアとは柱で区切られて、１階寝室の出窓下の位置とすることにより、違和感が無いように計画されています。



　二階のリビングダイニングから見ると、階段をはさんで、奥にキッチンがあります。建物がRC造（鉄筋コンクリート造）なので、階段は鉄骨造より割安なRC造としました。階段とリビングの間仕切は、透け感のある木製たて格子としています。



　道路に面して、なるべく大きな窓をとり、窓の上にはカーテンレール、窓下にはキャビネットを特注で意匠をそろえて製作しました。



　キッチンの壁は、お施主様が選ばれた柄のあるクロス仕上となっていて、モダンな中にもクラシカルなテイストを加えています。



　キッチンは作業しやすいL型で、敷地奥のメンテナンス出入口も兼ねて、人が出入り出来る大きな窓をタイル貼りの壁に設置しました。



　階段手すりは特注製作で、鉄製の手すり子の上に木製の手すりをつけています。大型家具等の搬出入の際には、手すり足元のボルトをはずせば、階段から手すりを取りはずすことも出来ます。



　トイレの壁クロスや床の色も、3D CADで工事前にお施主様と検討しました。左側の１階トイレは、RC造階段下の狭い場所ですが、トイレ使用に支障のない高さを確保できることを、3Dモデルと図面で確認しました。



　３階から屋上へ上がる階段は、階段下の十分な高さを確保するために、途中から特注製作の鉄骨階段となっています。



　３階奥の部屋は、天井が高い吹抜け空間にトップライトから光が入り、部屋の出入口上にはロフト収納があります。



　屋上の奥には、３階から上がる階段を収納する塔屋があります。塔屋の壁には、明り取りと通風のための正方形の小さな窓があります。



　屋上の正面道路側は、通風のために縦格子の手すりとしています。