「地鎮」の設計

先日地鎮祭に設計者として参加した際に、神職さんご講話で「地鎮は古代ヨーロッパでも見られる考えですが、日本では土地神様だけでなくあらゆる神様をお迎えしている」とのお話がありました。思い出されたのは、古代ローマ帝国建設の背景思想であるゲニウス・ロキ(場所の守護霊)ですが、日本では土地神様以外の神様をもお迎えしているという神道の寛容さに感銘しました。

八百万(やおよろず)の神である自然と親しむ日本建築は、キリスト教建築の天上の神とつながる垂直性とは対照的に、水平な広がりで自然と一体となるのが特色です。現代建築の周囲にあるのは、もはや自然だけではなく複雑ですが、「土地の文脈を読み解いて、その土地ならではの提案をすること」が設計者としての「地鎮」であると考えています。

2013年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

不合理な味わい

娘がつくったアイロンビーズの家。赤い屋根に黄色い壁、青い窓がほのぼのとしています。よく見るとシンメトリー(左右対称性)が微妙にくずれることによって素朴な魅力が生まれているようです。

大人がつくると合理的なシンメトリーでつまらないものになるのかもしれません。少しはずれた「不合理な味わい」について考えさせられました。

houses600p

2013年10月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin